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2014年01月30日

炭焼き

次男の授業で炭焼きをやるというので行ってきた。


そもそも炭ってなんなの? なんでわざわざ燃料を一旦焼くの? そのまま使えばいいじゃん。一度焼いたのになんでまた焼けるの? どういう原理?

という無知の極みであったため、とても勉強になった。


焼くといっても木材そのものを燃焼させるわけではなく、木質部に含まれる炭素以外の成分、主に酸素や水素とその他不純物を取り除いて純粋な炭素に近づける作業が炭焼きということのようである。


場所は某省庁の某実験場。
前からよく散歩で脇を通っていて、一度入ってみたいなぁと思っていた場所だった。
念願かなうとはな。

林野庁や、高尾森林ふれあい推進センターの職員の方々が大勢指導に来てくださっていた。
皆さん、鉈鋸の二丁差しを腰につけてるのがカッコいい。


さて、今回は伏せ焼きという比較的簡単な方法で竹炭を作るとのこと。

必要な道具や工程はこんな感じ。


炭原料
・竹(6~8cm×80cm * 100本くらい? を6班分以上)


これだけの竹を用意するだけでもけっこう大変。乾燥させる期間も必要。
目に見えない地味な準備がされている。


・スコップ(関西名:シャベル)
・コンクリートブロック
・煙突
・トタン板
・敷き木
・鉄骨(60cm * 4本)
・枯葉
・薪
・ウチワ




スコップで窯とする穴を掘る。ブロックで焚き口を作り、敷き木と煙突で煙道を作る。



敷き木の上に鉄骨を渡し、その上に炭材を積み上げる。



すき間に枯葉を詰め、トタン板、土をかぶせ、焚き口~煙道以外の部分を密閉する。


薪、ウチワを使って火を起こし、窯内を焚く。


あると便利
・鋸(のこぎり)
・鉈(なた)


穴を掘っていて根っこが出てきたら、鋸は必須。
かなり太い(直径6、7cmくらいの)根っこでも、「これくらいの根っこは切っても木は全然平気だから、木が可哀想とか思わなくて大丈夫だよ」と子供たちに教えている。さすがだ。木への優しさを感じる。


詳しい解説はこちら。
http://www.geocities.jp/tama9midorijii/satoyama/s-fuseyaki.html


炭材はできるだけすき間をあけずに詰めた方がいいとのこと。
ふと隣の班の指導係のかたを見ると、鉈で節をバシバシと落としている。

! はは~ん、そうか。

オレ 「そうやって節を落とした方がよりいっぱい詰め込めるってわけですね?」
巧み 「節があるとすき間ばっかになっちゃって燃えちゃうからね」

なるほど…

マイ鉈を持ってくればよかった…(持ってないけど)


と地団太を踏んでいると、子供がこれ(竹)でやるんだよと教えてくれた。

竹で竹の節を叩いて落とす。

頭いいな、おい!


しかし山の男としては二丁差し必須だろこれ、と思ったけどけっこういいお値段しますね…



というかそもそも全然山の男じゃなかった。>オレ

もうちょっと安いのにしとこ。



煙突をふさぐと土から煙が漏れてくる。ここは密閉が甘いところなので土を追加する。
すき間から酸素が入ると材が燃えて灰になってしまうらしい。





これは木酢液ならぬ竹酢液を取っているところ。
煙を長い筒に通し、冷やして液化し、落ちるのを集める。


口焚きの熱によりまず材に含まれる水分が飛び、やがて材(セルロースといった炭水化物)そのものの分解が始まってさらに水分が排出され、炭素の純度が高まっていく。

それらの過程を煙の色や匂いで判断するのは熟練の技。
煙が透明になったら煙突を外し、土で埋めて完全に密封。

これで工程は完了。
明日の朝には炭が出来ているとのこと。
(翌日は仕事のため見れないのが残念…)


ということでお弁当の時間です。


一人でこっそり食べるキャンプ飯は美味しい。


さて、午後。


まずは森と人とのつながりをテーマにした講義など。
里山や森がどんどん減っているのは寂しいね。


続いて花炭作り。
炭素の入っているものならなんでもできるとのこと。



折り紙、木の実、花、etc


お菓子などの缶に入れ、針金で硬くふたをして炭火にくべ、蒸し焼きにする。
フタのすき間から煙が出なくなったら冷まして完成。


そんなころ、別の場所では大量の焼き芋を焼いたり。


さぁ、緊張の一瞬。




今回一番のヒットはこちら。


カブトムシの死体。
おぉ~、なんかカッコいい!


これはなんでしょう。

なんと割り箸。こんな風になっちゃうんだ!

これはなかなか楽しい。キャンプでもできそうだね。


この巨大な松ぼっくりは、ダイオウショウという松の松ぼっくりだ。


ダイオウショウ。



最後はみんなで焼き芋をいただく。

楽しい一日でした。



職員の方、先生方、ありがとうございました!



タグ :炭焼き里山

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by 大空を自由に舞う小鳥 │Comments(16)OUTDOOR
この記事へのコメント
これは凄い!総合的な学習の時間ってやつですかね?炭焼きとはー。興味ありますね。

実験林なる場所かなー。恒例行事のようですね。楽しそうです。Kくん世代の学校や地域行事って物凄く楽しいこといっぱいですね。何も知らずに歳とっちゃったなぁ。
モッさんモッさん at 2014年01月30日 15:27
すごいためになりました~
おもしろいですね^^
ほほ~、ほほ~と読み進める中で地味にツッコミたくなるところがあったり、秀逸な記事をありがとうございましたw
にゅーいぶしぎんにゅーいぶしぎん at 2014年01月30日 15:59
今度、鉈鑑賞しましょう!(モッテナイケド)


ものすごく知識と好奇心が刺激される行事ですね。
大人向けにもお願いしたいなぁ。。
そうげんパパそうげんパパ at 2014年01月30日 18:48
こんばんは

昨日はお疲れ様でしたm(_ _)m

炭焼きを含め先人の知恵子供達にどれ位伝える事が出来るのか?

そんな事をふと考えたさせられました

てっことで
一人でコッソリ食べるキャンプ飯の内容がとてもきになります(−_−;)
sonic-zsonic-z at 2014年01月30日 19:50
こんばんは~

炭焼き体験、いいですね!

全てを自分でやるのはすこぶる面倒ですが、こうやってお膳立てしてくれるなら是非ともやってみたいです!
キャンプで自分で作った炭を使えたらサイコーですよね☆
このレポを読んだだけでもかなり賢くなった気がします(^^)


炭作りから始まり色んなことを教えてくれて当に興味深い体験教室ですが、私が最も興味を持ったのは最後の焼き芋であることは言うまでもありません。
物欲夫婦物欲夫婦 at 2014年01月30日 20:54
こんにちわ~


今回の感動大作、大変ためになるレポでした!!
(@Д@)┛  (°∋°)~♪


花とか折り紙のやつがすごい!!


勢いでスマホを横にして画面回転して拝見させていただきました!!




炭ってこうやって作るんですね~!!


今度僕もやってみよ、、、





、、、やらないと思います!!
m(__)m  (°∋°;)
もじゃ君もじゃ君 at 2014年01月31日 09:31
モッさん、こんにちは♪

そうです、総合なんとかってヤツです。

今回、皆さんのコメントを拝見して思いましたが、やはり経験されたことのある方ってそんなに多くはないのかな?
自分はなかったので、校長先生の「めったにない機会」という言葉に、「ホントホント、オレなんてこの年まで一度もやったことないよ。貴重な機会だからしっかり楽しめよ!」って子供たちに言いたかったです。

そうです、某林ですね。(笑)
今の教育カリキュラムならどこでもそうなのかな?
いろいろ体験できていいですよね。年に10回以上は野外活動みたいなことしてますから。
僕らの頃はこんなのなかったと思います。

>何も知らずに歳とっちゃったなぁ。

なにその切なくなるセリフ。(^^;
これから子供と一緒にいろいろ楽しめばいいんじゃないですか。
大空を自由に舞う小鳥 at 2014年01月31日 16:33
にゅーいぶしぎんさん、こんにちは♪

おぉ、ためになりましたか?
それは良かったです。

おや、ツッコミたくなるところなんてありましたか?
それはおかしいですね。(笑)
大空を自由に舞う小鳥 at 2014年01月31日 16:40
そうげんパパさん、こんにちは♪

鉈鑑賞、いいですね。っていうかどこで?
オノはいくつかブランド知ってますけど、ナタってどうなんでしょ。
なんか定番とかあるんですかね?

>大人向けにもお願いしたいなぁ。。

きっと探せばあるんじゃないですかねぇ、大人向け自然塾みたいの。
大空を自由に舞う小鳥 at 2014年01月31日 16:42
sonic-zさん、こんにちは♪

お疲れ様でした~。
あ!あとごみの処分、ありがとうございました。m(__)m

文書化されているものはいいですけど、そうでないものは失われた技術、みたくなっちゃうんですかねぇ…

一人でコッソリ食べるキャンプ飯の内容ですが、ヒド過ぎてとても人には言えません。(笑)
大空を自由に舞う小鳥 at 2014年01月31日 16:45
物欲夫婦さん、こんばんは♪

>炭焼き体験、いいですね!

無料で体験させてもらって申し訳ない気分です。(笑)
全てを自分でやるのも楽しいとは思いますが、道具をそろえるのが大変な気がします。
特にトタンとか煙突とか…(笑)

キャンプ道具のDIYは多いですが、炭はなかなかないですよね。(笑)

焼き芋…
一番簡単じゃないですか。(笑)
大空を自由に舞う小鳥 at 2014年01月31日 18:49
もじゃ君、こんばんは♪

>今回の感動大作、大変ためになるレポでした!!
>(@Д@)┛  (°∋°)~♪

ホンマかいな~。

>花とか折り紙のやつがすごい!!

折り紙が炭になるなんてびっくりだよね。
でもそっと持たないと崩れちゃったりするよ。

>今度僕もやってみよ、、、
>、、、やらないと思います!!
>m(__)m  (°∋°;)

だろうね。(笑)
大空を自由に舞う小鳥 at 2014年01月31日 18:51
ヨカッタ...。ヨカッタですよ、小鳥さん!
この記事、今までで一番ためになりました。

あ、いえ、他の記事が△□×だなんて言ってませんです、はい。(笑
MOMOパパ at 2014年02月01日 00:31
わあ!なんて楽しそうな授業!
ダッシュ村の炭作りが非常に面白そうで、
良いな〜と思ってましたが、花炭作り!!!
これくらいならできるかなあ。

夏にカブト虫を大量に捕まえちゃうので、
その後はカブト虫炭なんかにしてみたいです。
カッコイイ〜(*´ω`*)
705705 at 2014年02月01日 08:44
MOMOパパさん、こんにちは♪

おぉ、こんなわたしの記事が人様のためになるとは!
やってて良かったです。(涙)
大空を自由に舞う小鳥 at 2014年02月03日 17:11
705さん、こんにちは♪

私も無人島で城島君?だったかが壊れた鍋で炭を作ってるのを見て、スゴいなと感心し、自分も作ってみたいなと思ってました。
今思うとあの設備じゃ密閉とか全然できてなかったような気がするのですが、底に穴が開くまではそこそこいい調子だったので、スゴいですね。

花炭なら簡単にできると思いますよ。(^^
カブトムシ君は秋には寿命を全うされてしまいますからね。機会があったらやってみてください。
大空を自由に舞う小鳥 at 2014年02月03日 17:37
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